気象・自然

雪は何cmから大雪?

「何cmから大雪か」を調べても、数字は出てきません。 気象庁の定義に数値が無いためです。 ただし気象庁は、地域ごとに違う目安を実際に使い分けています。

  • 種類制度上の境界
  • 出典気象庁
  • 最終確認2026年8月

答え

気象庁は「大雪」を大雪注意報基準以上の雪と定義しており、 何cm以上という数値の基準はありません。 注意報の基準は市町村ごとに設定されているためです。

ただし気象庁は、過去の天気概況に「大雪」と記述する目安として、 北海道の各気象官署と青森・秋田・盛岡・山形・新潟・金沢・富山・長野・福井・ 鳥取・松江ではおおむね20cm以上、その他の官署では おおむね10cm以上の降雪という数値を使っています。

一方「雪の強さ」には数値の区分があり、 降雪量がおよそ3cm/h以上で強い雪、およそ1cm/hに達しない雪が弱い雪です。

数値の基準なし 定義はありますが、数値の境界は決められていません。

境界の位置 一本の軸で見る

大雪の境界 境界の位置を一本の軸の上に示した図。1cmから弱い雪、3cmから強い雪。 1cm 弱い雪 3cm 強い雪
左から右へ値が大きくなります。色が変わるところが境界です。

ほかの「境界」 法律上の定義と一般的な目安は別のものです

  • 制度上の境界

    大雪

    数値の基準なし

    気象庁の定義は「大雪注意報基準以上の雪」。 注意報の基準が市町村ごとに違うため、数値の基準はありません。

    季節予報および天候情報では 「数日以上にわたる降雪により、社会的に大きな影響をもたらすおそれのある雪」 という別の説明が使われます。 同じ言葉が、使われる場面によって違う意味を持っています。

  • 制度上の境界

    豪雪

    数値の基準なし

    気象庁の定義は「著しい災害が発生した顕著な大雪現象」。

    大雨における「豪雨」と同じ構造で、 降っている最中ではなく、起きた被害の大きさによって後から決まる言葉です。 昭和38年1月豪雪、平成18年豪雪のように、後から名前が付きます。

  • 制度上の境界

    大雪注意報・大雪警報

    数値の基準なし

    風の注意報・警報には「おおむね10m/s」のような全国の目安が示されていますが、 大雪注意報・大雪警報には、その目安すら示されていません。

    降雪への強さは地域差が極端に大きく、 全国共通の数字を置くこと自体に意味がないためです。

  • 制度上の境界

    天気概況に「大雪」と書く目安(雪の多い地域)

    20cm から

    北海道内の気象官署と、青森・秋田・盛岡・山形・新潟・金沢・富山・長野・福井・ 鳥取・松江の各官署では、おおむね20cm以上の降雪があった場合に 過去の天気概況へ「大雪」と記述されます。

    注意報の基準そのものではなく、 気象庁ホームページの過去の気象データ検索における記述の目安です。

  • 制度上の境界

    天気概況に「大雪」と書く目安(その他の地域)

    10cm から

    上記以外の官署では、おおむね10cm以上の降雪で「大雪」と記述されます。

    同じ降雪20cmでも、北陸では大雪と書かれず、 別の地域では書かれる、ということが起こります。 言葉は同じでも、指している量が倍違います。

  • 制度上の境界

    弱い雪

    1cm/h から

    降雪量がおよそ1cm/hに達しない雪。

  • 制度上の境界

    強い雪

    3cm/h から

    降雪量がおよそ3cm/h以上の雪。

    雨の強さが5段階に分かれているのに対し、 雪は「弱い」と「強い」の2つしかありません。

  • 制度上の境界

    小雪

    1mm から

    数時間降り続いても、降水量として1mmに達しない雪。

    ここだけ単位が変わります。積もった深さ(cm)ではなく、 解かして水にしたときの量(mm)で決まります。

  • 制度上の境界

    ふぶき

    数値の基準なし

    「やや強い風」程度以上の風が雪を伴って吹く状態。

    雪の量ではなく風の強さで決まります。 降雪がある場合と、降雪はないが積もった雪が舞い上げられる場合 (地ふぶき)があります。

  • 制度上の境界

    猛ふぶき・暴風雪

    数値の基準なし

    猛ふぶきは「強い風以上の風を伴うふぶき」、 暴風雪は「暴風に雪を伴うもの」。

    どちらも風の強さの区分に乗っており、雪の量では決まりません。 風の側の数値は強風のページにあります。

  • 制度上の境界

    積雪0cmの意味

    0cm から

    「積雪0cm」は雪が無いという意味ではありません。

    気象庁の定義では、観測を行う場所(露場)の 地面の半ば以上を雪が覆っている状態が積雪0cmです。 雪が全く無いか、半ば以上を覆っていない状態は「積雪なし」と呼び分けます。

出典 定義の根拠

もう少しくわしく この数字の背景と、よくある誤解

同じ言葉に、地域ごとの数字が実在する

「大雪」という用語に全国共通の数値はありません。 しかし気象庁は、過去の天気概況に「大雪」と書くかどうかの目安として、 地域ごとに違う数値を実際に使っています。

北海道の各気象官署と、青森・秋田・盛岡・山形・新潟・金沢・富山・ 長野・福井・鳥取・松江 … おおむね20cm以上

それ以外の官署 … おおむね10cm以上

つまり、同じ降雪15cmでも、新潟では「大雪」と書かれず、 東京では書かれる、ということが起こります。

数字が無いのではなく、一つに決められないというのが実態です。

雪の強さは2段階しかない

雨の強さは、やや強い雨・強い雨・激しい雨・非常に激しい雨・猛烈な雨の 5段階に分かれています。

雪はこれに対して、弱い雪(およそ1cm/hに達しない)と 強い雪(およそ3cm/h以上)の2つだけです。

雪は積もることで影響が出るため、 1時間あたりの強さより「どれだけ積もったか」の方が重要になります。 区分の粗さは、雪の危険が時間をかけて現れることの裏返しでもあります。

降雪と積雪は違う

混同されやすい2つです。

  • 降雪の深さ … 一定の期間内に積もった雪の深さ(cm)
  • 積雪の深さ … その時点で地表に積もっている雪の深さ(cm)

雪は降りながら沈み、解けます。 そのため「1日で降雪30cm」でも、積雪が30cm増えるわけではありません。

天気概況の「大雪」の目安は降雪の量です。 積雪の深さで判断しているわけではありません。

ふぶきは雪の量では決まらない

ふぶき・猛ふぶき・暴風雪は、いずれも風の強さで区分されています。

ふぶきは「やや強い風」程度以上、猛ふぶきは「強い風」以上、 暴風雪は暴風に雪を伴うものです。 雪が少なくても、積もった雪が風で舞い上がれば地ふぶきになります。

雪の危険を風の側から見る必要があるのは、 視界がなくなることが、積雪そのものより先に人を危険にするためです。

読むときの注意

このページの数値は、定義そのものとして公表されているものです。 統計から算出した推計値ではありません。

定義は改定されることがあります。最終確認日をご確認のうえ、 重要な判断には出典の一次情報をあわせてご覧ください。