気象・自然
風速何mから強風?
「何mから強風か」には、気象庁の明確な答えがあります。 ただし、その数値と「強風注意報が出る風速」は別のものです。 混同されやすいので、分けて見ていきます。
- 種類制度上の境界
- 出典気象庁
- 最終確認2026年8月
答え
気象庁は予報用語で、風速15m/s以上20m/s未満を強い風と定義しています。 10m/s以上15m/s未満はやや強い風、20m/s以上30m/s未満は非常に強い風、 およそ30m/s以上は猛烈な風です。
ここでいう風速は10分間の平均です。瞬間の風速ではありません。
一方、強風注意報の基準は全国一律ではありません。 おおむね10m/sを超える場合とされていますが、 実際の基準は地方ごとに定められています。
公式定義あり
境界の位置 一本の軸で見る
ほかの「境界」 法律上の定義と一般的な目安は別のものです
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制度上の境界
やや強い風
10m/s から
風速が10m/s以上15m/s未満の風。
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制度上の境界
強い風
15m/s から
風速が15m/s以上20m/s未満の風。
これが「強風」を数値で言い表したときの線です。 気象庁は天気概況や情報で使うときには、 「風速が15m/s以上の強い風」のように風速を明示するとしています。
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制度上の境界
非常に強い風
20m/s から
風速が20m/s以上30m/s未満の風。
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制度上の境界
猛烈な風
30m/s から
風速がおよそ30m/s以上の風。
ここだけ「およそ」が付きます。 さらに、風速が30m/s以下でも、防災上の見地から 最大瞬間風速が50m/s以上の風に対して用いることがあるとされています。 上限側の区分だけが、平均風速と瞬間風速の二本立てになっています。
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制度上の境界
台風の暴風域
25m/s から
台風の風速25m/s以上の領域を暴風域と呼びます。
風の強さの区分ではなく、台風のどこまでが危険な範囲かを示す領域です。 「非常に強い風」(20m/s以上)とは基準が違うことに注意してください。
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制度上の境界
猛烈な風(最大瞬間風速)
50m/s から
最大瞬間風速が50m/s以上の風。
瞬間風速は、風速計の測定値(0.25秒間隔)を3秒間平均した値です。 平均風速とは測り方そのものが違うため、 同じ「猛烈な風」でも50と30という別の数字が並びます。
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制度上の境界
強風注意報
数値の基準なし
運用基準は「平均風速がおおむね10m/sを超える場合」とされていますが、 気象庁自身が「地方により基準値が異なる」と明記しています。
注意報・警報は市町村を原則とする区域ごとに発表されるため、 全国共通の数値としては定まっていません。
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制度上の境界
暴風警報
数値の基準なし
運用基準は「平均風速がおおむね20m/sを超える場合」ですが、 こちらも地方により基準値が異なります。
なお予報用語の「暴風」は 「暴風警報基準以上の風」と定義されています。 基準そのものが地域ごとに違うので、暴風にも全国一律の数値はありません。
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制度上の境界
風雪注意報・暴風雪警報
数値の基準なし
雪を伴う場合の基準です。風雪注意報はおおむね10m/s、 暴風雪警報はおおむね20m/sを超え、雪を伴う場合とされています。 いずれも地方により基準値が異なります。
風の基準は同じで、雪を伴うかどうかで名前が変わる形です。
出典 定義の根拠
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出典: 気象庁「予報用語」
もう少しくわしく この数字の背景と、よくある誤解
「強風注意報」と「強い風」は別のもの
同じ「強風」という言葉ですが、指しているものが違います。
強い風 … 気象庁の予報用語。風速15m/s以上20m/s未満と定義されている。
強風注意報 … 災害のおそれを知らせる予報。 運用基準はおおむね10m/sだが、地方により基準値が異なる。
つまり、注意報が出るより強い風でも「強い風」と呼ばれないことがあり、 逆に「強い風」が吹いていても注意報が出ないことがあります。
「何mから強風か」を調べている人が探しているのは、 たいてい前者の用語としての定義の方です。
風速は10分間の平均
気象庁のいう風速は、10分間平均風速です。 一瞬の値ではありません。
一方、ニュースで聞く「最大瞬間風速」は、 風速計の測定値(0.25秒間隔)を3秒間平均した値の最大値です。
同じ風でも、瞬間風速は平均風速よりかなり大きな値になります。 「風速20m/s」と「最大瞬間風速20m/s」は、同じ強さの風ではありません。
上限側だけ区分の作りが違う
やや強い風・強い風・非常に強い風は、 いずれも「◯m/s以上◯m/s未満」ときれいに区切られています。
ところが猛烈な風だけは「およそ30m/s以上」と幅を持たせたうえで、 最大瞬間風速50m/s以上という別の測り方の基準も併記されています。
これは、被害の大きさが平均風速だけでは決まらないためです。 実際の被害は瞬間的な強い風で起きることが多く、 防災の観点からは平均だけを見ていられない、ということになります。
台風の「暴風域」はまた別の線
台風の予報図に出てくる暴風域は、風速25m/s以上の領域です。
「非常に強い風」は20m/s以上なので、 暴風域に入っていなくても、非常に強い風が吹いていることはあります。 暴風域の外側なら安全、という読み方はできません。
読むときの注意
このページの数値は、定義そのものとして公表されているものです。 統計から算出した推計値ではありません。
定義は改定されることがあります。最終確認日をご確認のうえ、 重要な判断には出典の一次情報をあわせてご覧ください。