気象・自然

雨は何mmから大雨?

「何mmから大雨か」を調べると、いろいろな数字が出てきます。 しかし気象庁の定義に数値はありません。 数字が無いことには理由があります。

  • 種類制度上の境界
  • 出典気象庁
  • 最終確認2026年8月

答え

気象庁は「大雨」を災害が発生するおそれのある雨と定義しており、 何mm以上という数値の基準はありません。 警報が出る雨量は市町村ごとに違い、同じ50mmでも 災害が起きる地域と起きない地域があるためです。

ただし「雨の強さ」には数値の区分があります。 1時間雨量が20mm以上で強い雨(どしゃ降り)、30mm以上で激しい雨、 50mm以上で非常に激しい雨です。探している数字はこちらかもしれません。

数値の基準なし 定義はありますが、数値の境界は決められていません。

境界の位置 一本の軸で見る

大雨の境界 境界の位置を一本の軸の上に示した図。10mmからやや強い雨、20mmから強い雨、30mmから激しい雨、50mmから非常に激しい雨、80mmから猛烈な雨。 10mm やや強い雨 20mm 強い雨 30mm 激しい雨 50mm 非常に激しい雨 80mm 猛烈な雨
左から右へ値が大きくなります。色が変わるところが境界です。

ほかの「境界」 法律上の定義と一般的な目安は別のものです

  • 制度上の境界

    大雨

    数値の基準なし

    気象庁の定義は「災害が発生するおそれのある雨」。 数値の基準はありません。

  • 制度上の境界

    集中豪雨

    数値の基準なし

    気象庁の定義は 「同じような場所で数時間にわたり強く降り、 100mmから数百mmの雨量をもたらす雨」。

    数値が出てきますが、これは「基準」ではなく 現象を説明するための目安です。 「100mm降ったら集中豪雨」という判定には使われません。

  • 制度上の境界

    局地的大雨

    数値の基準なし

    気象庁の定義は 「急に強く降り、数十分の短時間に狭い範囲に 数十mm程度の雨量をもたらす雨」。

    いわゆる「ゲリラ豪雨」と呼ばれるものですが、 ゲリラ豪雨は気象庁の用語ではありません。

  • 制度上の境界

    豪雨

    数値の基準なし

    気象庁の定義は「著しい災害が発生した顕著な大雨現象」。

    注意点として、気象庁は通常の予報・警報で「豪雨」を単独では使いません。 災害が起きた後に命名された名称(「◯◯豪雨」)を引用する形で使われます。 つまり豪雨は、降っている最中ではなく、 起きた被害の大きさによって後から決まる言葉です。

  • 制度上の境界

    やや強い雨

    10mm から

    1時間雨量10mm以上20mm未満。ザーザーと降る。 地面からの跳ね返りで足元がぬれます。

  • 制度上の境界

    強い雨

    20mm から

    1時間雨量20mm以上30mm未満。どしゃ降り。 傘をさしていてもぬれます。

  • 制度上の境界

    激しい雨

    30mm から

    1時間雨量30mm以上50mm未満。 バケツをひっくり返したように降ります。

  • 制度上の境界

    非常に激しい雨

    50mm から

    1時間雨量50mm以上80mm未満。 滝のように降り、ゴーゴーと降り続きます。

  • 制度上の境界

    猛烈な雨

    80mm から

    1時間雨量80mm以上。 息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じるとされます。

出典 定義の根拠

もう少しくわしく この数字の背景と、よくある誤解

探している数字はこちらかもしれません

「大雨」という用語の定義に数値はありません。 しかし「雨の降り方の強さ」には、気象庁が1時間雨量で区分を決めています。

10mm以上でやや強い雨、20mm以上で強い雨、30mm以上で激しい雨、 50mm以上で非常に激しい雨、80mm以上で猛烈な雨です。

「何mm降ったらどのくらいすごいのか」を知りたい場合、 探しているのはこちらの区分である可能性が高いです。

ただしこれは大雨の定義ではありません。 雨の強さは「降り方」の表現で、大雨は「災害のおそれ」の話です。

「1時間に30mm降った」ことと「大雨警報が出る」ことは別の話で、 警報が出るかどうかは、その地域の基準と、 それまでにどれだけ雨が降っていたかによって決まります。

なぜ数値の基準が無いのか

同じ雨量でも、災害が起きるかどうかは地域によって大きく違います。 地形、地質、川の形、これまでにどれだけ雨が降っていたか、 都市化の度合いなどで、危険な雨量は変わります。

そのため気象庁は、全国一律の数値ではなく 市町村ごとに設定した基準で警報・注意報を出しています。 同じ雨量でも、ある市では警報が出て、隣の市では出ないことがあります。

「1時間に◯mm」という表現との違い

天気予報でよく聞く「1時間に30mm」「50mm」という表現は、 雨の強さの目安を伝えるためのものです。 気象庁は雨の強さを言葉で表す区分を別に用意しており、 そちらは降水量と対応しています。

ただしそれは降り方の強さの表現であって、 「大雨」という用語の定義とは別のものです。

調べても数字が出てくる理由

「大雨は◯mmから」と書かれた情報を見かけることがありますが、 多くは雨の強さの区分や、特定地域の警報基準を 一般的な定義として紹介してしまったものです。

読むときの注意

このページの数値は、定義そのものとして公表されているものです。 統計から算出した推計値ではありません。

定義は改定されることがあります。最終確認日をご確認のうえ、 重要な判断には出典の一次情報をあわせてご覧ください。